設問は、「日本の地方自治に関する記述として、」「正しいもの」をきいています。
(1) 都道府県知事の被選挙権は満30歳以上、市町村長は満25歳以上、議会の議員は満25歳以上のものに平等に与えられています。
(2) 国会は衆議院と参議院の二院からなっていますが、地方議会は一院です。
(3) 地方公共団体の首長と議会は、たがいに権力を抑制しあって均衡をとるようになっています。ところが、首長は住民の選挙によって選ばれるので、国の内閣と国会との関係とは異なった特色を持っています。
① 首長の再議請求:首長は、議会が議決した条例や予算について異議があれば、10日以内に拒否権を行使し、議会にもう一度審議(再議)を求めることができます。
② 首長の専決処分:首長が議会を招集する時間的余裕がないとき、また、議会が決めるべき問題をなかなか議決しないときは、首長が決めることができます。ただし、首長は次の議会でその承認を求めなければなりません。
③ 議会による首長不信任決議:議会は、首長のやりかたがよくないと考えるときは、首長に対して不信任を決議することができます。議会の不信任決議があると、首長は議会を解散するか、自分が辞職するかしなければなりません。
 本問は、上記三つのうち②に関わるものですが、「地方公共団体の長は、自らの裁量で議会の承認を経ずに自由に条例を定めることができる」わけではありません。
(4) 住民(有権者)の一定数が署名をすれば、次のようなことを執行機関に直接請求できます。
① 条例の制定・改廃の請求:有権者の50分の1以上の署名
② 議会解散の請求:有権者の3分の1以上の署名
③ 解職の請求:有権者の3分の1以上の署名
④ 監査の請求:有権者の50分の1以上の署名
本問は、上記のうち①に関わるもので、正しいです。
(5) 地方公共団体のうちには、産業が発達していて地方税の多く入るところと、少ないところがあります。そのような不均衡を是正するため、国が集めた税金の一部を地方交付税交付金として、収入の多い地方公共団体には少なく、収入の少ない地方公共団体には多く配分するものです。「地方公共団体が自主的に集めた収入」ではありません。
従って、正しいのは(4)です。
答え (4) 
【参考:中学公民の発展的学習(文英堂)】

平成28年実施過去問社会第17問